【「暮らすを自由に」を掲げるNOW ROOM創業者兼CEOインタビュー】 短期賃貸No.1プラットフォームを目指して

「賃貸に住みたいけど、初期費用が高くて踏み切れない」

「家具家電を揃えないといけないし、面倒なことが多い」

「住みたいと思ったけど、審査等々で結構な時間を取られてしまう」

リモートワークが盛んになっている現代において、働く場所や住む場所はどんどん自由になっています。

しかし、それに伴って、物件を借りるにはさまざまな障壁が立ちはだかってしまい、思うように移住を進められないのも事実です。

そんな賃貸に関する障壁に挑戦するべく、2019年に誕生した「NOW ROOM」というサービス、皆さんはご存知でしょうか?

デジタル化の遅れが叫ばれる不動産業界に、新たな改革を起こそうとするNOW ROOMの創業者兼CEOの千葉さんをお招きして、「暮らす」の新しい形についてお伺いしました。

NOW ROOMが掲げる企業理念である「暮らすを自由に」は、いかにして実現していくのか。現代に生き、働く皆さん、必見です。

千葉さん:早稲田大学を卒業後、ロンドン大学の大学院へ進学。イギリスにて就職後、独立し、現地で起業を経験。フランスや東南アジアでの経営経験も。2016年に日本へ本帰国した際に、日本の住環境に課題を感じ、NOW ROOMを立ち上げる。

海外の組織風土を前面に取り入れた連続起業家

本日はよろしくお願いします。
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
こちらこそよろしくお願いします。
では、まずは千葉さんの自己紹介からお願いします。
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
はい。千葉と申します。日本の大学を卒業後、海外の大学院へ進学しました。大学院を卒業したあとは、そのままイギリスで就職して、会社員をしていました。その当時は起業をしたいという欲は全く持っていなかったんですが、私が27歳のときに、ふと「起業してみたい」と思いまして。独立をして事業を立ち上げました。2016年に事業譲渡をして、日本へ帰国しました。そして日本でNOW ROOMを立ち上げ、今に至ります。
なるほど。では、千葉さんは連続起業家ですね。
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
格好よく言えばそうですね(笑)。個人的には0→1を作り上げるのが得意なので、それを繰り返していった結果が今になりますね。

「速い、安い、多い」を兼ね揃えた、短期賃貸型プラットフォーム”NOW ROOM”


NOWROOM-初期費用0円で。5秒で家が見つかるアプリ。

では、「NOW ROOM」というサービスについてお伺いしてもよろしいでしょうか?
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川

千葉さん
千葉さん
はい、もちろんです。NOW ROOMは、「初期費用0円。5秒で家が見つかる」賃貸アプリです。ただ早いだけでなく、敷金礼金や仲介手数料を0円に、家具や家電も備え付け、水道光熱費やWi-Fiも料金に含まれているという、安さも売りにしています。
5秒で家が見つかるのはすごいですね!(笑)。しかも、さまざまな初期費用も抑えられているなんて。しかし、そういった物件は数が限られているように思います。
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
実はそんなこともないんです。2020年9月現在で、弊社が取り扱っている物件数は、全国でおよそ1.9万件にも上ります。現在は東京都を中心に対応可能な物件を増やしているため、今後はさらに物件数は増加していきます。
そんなに多いんですね。意外でした。どのような方がNOW ROOMを利用されるのでしょうか?私のイメージだと最近流行りの「ミニマリスト」だけが利用しそうに思えるのですが。
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
弊社は3者をターゲットに置いています。
1者目が「若者層」です。まさにおっしゃられたミニマリスト、モノをなるべく持たない生活をしている方々が多い層ですね。持ち家を持ちたくない、車を買いたいと思わない、そういった、Z世代とも呼ばれる若者層は大きなターゲットです。
2者目は「モノを持たない生活に憧れを持っている層」です。リモートワークが普及しましたし、働き方も多様化したことで場所に縛られずに生きていくことが可能になってきました。しかし、さまざまな障壁があってそこに踏み切れない人々がまだ多くいるように思われます。フリーランスとして働いている人が当てはまりますね。そのような人たちが好んで利用できるようなサービスにしています。
そして3者目が「外国籍の方」です。日本国のパスポートではない、という理由で賃貸を借りられない人々がまだ多く存在します。そういった方々でも利用できるサービスなので、外国籍の方もターゲットに含まれます。
かなり広範囲にターゲットを想定していらっしゃるんですね。確かに、時代背景的にもモノを持たずに、気軽に移住をしたいと考えている人は増えているように思えます。千葉さんは、NOW ROOMというサービスを通じて、どのような世界観を実現しようとしているんですか?
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
弊社は「暮らすを自由に」というミッションを掲げて事業に取り組んでいます。衣食住における「住」の部分に関する課題を、全て解消していくことが目的です。そのためにも、NOW ROOMというサービスを、短期賃貸市場でNo.1にすることが重要だと考えています。しかし、短期賃貸市場でのトップシェアでさえも、ミッション達成の一部に過ぎないので、さらに多方面へと事業を展開していく必要があると考えています。

さまざまな国に住んだからわかる、住まいに関する多くの課題。それらを解消すれば、人はもっとチャレンジできる。

そもそもなぜNOW ROOMでは「暮らすを自由に」というミッションを掲げているのでしょうか?創業に至った背景をお伺いしたいです。
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
私は大学を卒業してから日本に帰国するまで、海外で長期的に暮らしていました。その後日本で私を待っていたのが、「住まいに関する課題」です。その課題は大きく分けて2つ。「信用」と「費用」です。
まず、日本に帰国して家を借りようとしたら、審査が通らなかったんですね。個人で仕事をしているため、不安定な所得面や会社に属していないということから、私には信用がありませんでした。もちろん、家を借りるだけの所得はあったんですけどね。それが1つ目の課題です。
それと、実際に家を借りてみたら、初期費用が非常に高く感じました。金額にすると、5ヶ月分の家賃ほど。それに家具家電も備えてありませんでした。これが日本における「普通」なのであれば、多くの人が気軽に賃貸に住むことはできないでしょう。特に所得の低い若者層であれば尚更です。この費用の高さが2つ目の課題ですね。
確かに、実際に賃貸を借りてみると、その深刻さがわかりますよね。
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
そうですよね。そういった住まいに関する課題を解消することができたら、もっと住む場所を多様に、そして自由に住む場所を選ぶことができたら、何か新しいことにチャレンジしようと思う人が増えるのではないかと考えています。おっしゃっていたように、家賃や初期費用を稼ぐために働くということも、NOW ROOMが広がりを見せるほど解消できるはずです。そういった自身の経験から、NOW ROOMが掲げる「暮らすを自由に」というミッションが誕生しました。

短期賃貸市場No.1は通過点。ミッション実現のため、広範囲でのトップシェアを狙う。

では、「暮らすを自由に」というミッションを実現していくために、千葉さんはどのようなことをお考えでしょうか?
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
そうですね。現在、弊社がビジョンに掲げているのは、NOW ROOMが「短期賃貸市場におけるNo.1プラットフォームになること」です。従来の短期賃貸市場というのは、マンスリーマンションやホテル、民泊といった、それぞれに特化したプラットフォームが点在している状態でした。それらをまとめているサービスが存在していなかったんですね。いずれも「短期賃貸」という借り方ができるのであれば、ユーザーのことを考えると、まとめてあったほうが利用しやすいはず。加えて、借りる際の面倒な手続きを全て省いてしまったので、実際に入居するまでのスピードが、他社サービスと比べて圧倒的に早い。どの側面から見ても優位性を保てているため、短期賃貸市場でのトップシェアは獲得できる見込みです。
素早く借りられて、初期費用も抑えられ、さまざまな物件から選べる。どれをとっても最高の条件ですよね。短期賃貸市場以外にも、手を伸ばしていくことは考えていらっしゃるんですか?
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
はい、短期賃貸市場No.1を獲得したら、中期賃貸市場No.1を狙っていきます。やはり、1ヶ月以内をメインとする短期賃貸のみ事業展開していても、ミッションである「暮らすを自由に」を実現することは不可能でしょう。短期賃貸市場でのトップシェアを通過点とし、その次の市場も視野に入れて事業を進めています。

海外で培った組織の作り方。NOW ROOMの組織風土が、ミッション実現を近づける。

NOW ROOMは創業間もないにも関わらず、すでに大きな市場の獲得へ近づいているように思います。ミッション実現のために力を入れていることはありますか?
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
組織づくり、特に組織風土や文化の浸透には力を入れてきましたね。やはり、私1人の実力でどうにかなる課題ではないので。そこは意識して取り組んできました。
この記事を読んでくださっている方々に向けて、千葉さんが行った組織づくりについてお話しいただいてもよろしいでしょうか?
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
はい。弊社は、3つのバリューを掲げて事業を行っています。「誠実さ」「課題に向き合う」「圧倒的主体者集団」の3つです。
「誠実さ」というのは、NOW ROOMが関わる全てのステークホルダーに対して誠実であり続けるということです。不動産業界、賃貸業界というのは、借りてくれる人(ユーザー)へのサービスの質の向上ばかりを考えてしまいがちです。しかし、借りる人がいるということは貸す人がいるということ。弊社はプラットフォーマーなので、サービスを利用してくださるユーザーだけでなく、賃貸を提供してくれるホストに対しても真摯に向き合わなければいけません。また、取引される賃貸がある地域社会との関わりも非常に重要になります。ホスト、ユーザー、そして地域社会。そういったステークホルダー全てに対して誠実であることをバリューの1つに掲げています。
確かに、不動産業界は、他の業界と比べて、多くのステークホルダーが絡み合っているイメージです。その結果、さまざまな改革が思うように進まない、といった現状も耳にしますよね。
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
おっしゃる通りです。そして、まさに2つ目のバリューである「課題に向き合う」でその点に触れています。「課題に向き合う」というのは、この業界に多くのレガシーが残っているからこそ、大切にしたいバリューです。不動産業界は、他の業界と比較して、圧倒的にデジタル化が遅れています。紙を中心とした契約やオフラインでの接客がまさに代名詞でしょう。また、業界特有の「情報の不透明さ」も顕在しており、課題に溢れていると言っても過言ではありません。それらの課題から目を逸らすことは容易ですが、それでは弊社が掲げるミッションの実現は遠のくばかりです。ですから、弊社が事業を行う上で存在する多くの課題に対して、しっかりと向き合っていくことをバリューに含めています。
なるほど。そして、それらを実現するために、3つ目のバリューがあるということですね。
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
まさにその通りです。ステークホルダーに対して誠実であることも、課題に向き合っていくことも、各メンバーが主体的でなければ実現することはできません。3つ目のバリューである「圧倒的主体者集団」というのは、そういった背景から生まれました。このバリューの誕生は、私自身が海外での社会人経験しか持っていなかったことも関係しています。海外の会社では、自分で考えて、自分で行動するのが当たり前です。実際に任せて、当人にやらせてみる、という考え方ですね。そのため、誰かを管理するような考え方が苦手だったんです。だからこそ、主体的に、自ら考えて行動できることをメンバーに求めてバリューに加えました。
自律ができる人材が集まっている、ということですね。そういったメンバーはどのようにして集められたんですか?
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川
千葉さん
千葉さん
まずは広い人脈を持っている人と、私自身がつながりを持つことから始めていきました。そうしてつながっていった人たちに、私の方から「一緒にやりませんか?」と声をかけて仲間を増やしていきました。現在は、エンジニアやマーケター、セールスなど、専門領域に特化した人材が在籍しています。その一人一人が前向きに、自分自身の言葉でミッションの実現を語れるようになっているため、強い組織が作れていますね。
千葉さんの海外での経験もあって、各々が主体的で、かつミッションに対して前向きに活動できているんですね。ぜひこれを読んでいる方々にもNOW ROOMを利用していただきたいと思います。千葉さん、本日はありがとうございました!
StartUp CEO石川
StartUp CEO石川

NOWROOM-初期費用0円で。5秒で家が見つかるアプリ。