スタートアップの日本での成功率とは?〜海外と比較して検証します〜

最近よくスタートアップという言葉を耳にしますよね。今回は、ちょっと気になる、知識として知っておきたい、という方向けに、スタートアップの成功率はどんなものなのかについて解説します。

スタートアップ と聞いて、あなたはどんな企業を思い浮かべますか?
Google、 Amazon、 Facebook… 最近でいえば Zoom などでしょうか。
これらのほとんどがアメリカや中国の会社です。

では日本企業ではどうでしょうか? 一例としてメルカリをあげてみます。

株式会社メルカリ フリマアプリ・メルカリの企画開発運用業 
2013年2月;設立(2014年10月までは取引手数料がゼロだったため売上はゼロ)
2014年10月; 23億6000万円の資金調達
2018年6月; 東証マザーズ上場
2019年6月期; 連結利益 516億8300万円
2020年6月; 東証マザーズにおける株式時価総額は約5300億 月間利用者およそ1538万人 

フリマアプリ 国内シェア1位。
強力な資金調達の実施グループを持ち、株式上場後2年を経過した今ではメガベンチャー企業として認識されています。
 
メルカリと同じく楽天、 LINE、 サイバー エージェント、 DeNA、 mixi、 ラクスル、グノシー などはもはやスタートアップの時期は過ぎ、メガベンチャー企業として有名です。

ではスタートアップとベンチャー、何が違うのでしょうか。

スタートアップとベンチャーの定義 

スタートアップの概念はアメリカ、シリコンバレーで発祥したもので、起業のひとつのスタイルを指します。

特徴としては 

『今までにない新しい分野のプロダクトを軸に、短期間に成長を遂げ、最終的に株式の公開(IPO)や事業売却(Buyout)により資金を回収(EXIT)し、大きな利益を上げる』

というものです。
具体的に言うと、革新的な商材で資金を集め、投資額を増やしながら、短期間で圧倒的な時価総額の会社を作り上げる起業です。

ベンチャー企業とは 『比較的新しい小中規模の企業で、新しい技術やノウハウを軸に急速な成長と拡大を目指す』企業です。
必ずしも新規事業ではなく、また短期の収益獲得を目指しているわけではないところがスタートアップとの大きな違いです。

スタートアップとベンチャー企業についてもっと詳しく知りたい!という方は↓の記事をご参照ください。

「短期成功のスタートアップ」と「長期安定のベンチャー」!あなたが始めるのはどっち?

スタートアップのステージ

スタートアップ企業の資金調達においてシリーズ A、 シリーズ B などの言葉がよく使われます。これは成長段階を表す指標で、調達資金額の目安となります。

  • 第一段階;シード 起業前
  • 第二段階;アーリー 起業直後の状態 シリーズ A
  • 第三段階;ミドル 事業を本格的に開始する段階 シリーズA〜B 
  •  

  • 第四段階;グロース 事業が軌道に乗った段階 シリーズ B
  •  

  • 第五段階;レイター 黒字になって経営が安定した段階 シリーズ C〜D

 

などがあり、シリーズ D、 E… と進む毎に調達金額が増えていき、EXITに到達します。

最終ステージでは今までに投下した資本を回収することになります。
メインとなる方法は主として二つ、株式の売却、もしくは 企業売却・合併です。
これをEXIT と呼びます。最大限の利益を引き出すためにベストのタイミングと方法を図るわけです。
2019年 株式上場時、最も時価総額が大きかったのはSansanで、1425億円でした。

経営陣の必要とする資金の規模によりシリーズ Aで EXITする会社もあれば、シリーズ E の株式時価総額1000億規模のステージに立ち、ユニコーン企業と呼ばれるスタートアップもあります。
一例をあげてみます。

スタートアップの例

今まさに株式未公開で、シリーズE(株式評価額が1000億円を超えるようなステージ)にある企業、スマートニュース株式会社について詳しく書いてみます。

2012年に東京で設立されたスマートニュース株式会社はニュースアプリ Smartnews で有名な企業です。
会社概要に『当社のアルゴリズムは、ユーザー行動や社会的な相互作用を評価し、数千万件の記事の中から、世界規模でもっとも興味深く重要な記事のみを配信します。そして、それは世界レベルでデータサイエンスとエンジニアたちを魅了する課題であると捉えております。』とあります。

世界中のニュースから数百万人のユーザーがどの記事を何秒間選んだのか、というデータを人工知能で認定して記事を絞っていく、機械学習の企業です。

アプリをダウンロードした際にユーザーの年齢・性別を入力すれば、より最適化されたコンテンツが配信されるようになっています。
オフラインでも読め、ニュースコンテンツも多く、2018年からのクーポンチャンネル新設でさらにユーザー数を増やしました。
通常のチャンネルには災害支援情報や選挙速報など、関心の高いものが加えられます。2019年5月にはラグビーチャンネル 、2020年2月には既に新型コロナウイルスのチャンネルが作られています。

ダウンロード数を追ってみると、

  • 2014年2月300万
  • 2015年2月1000万
  • 2016年10月2000万
  • 2019年2月4000万
  • 2018年10月3500万

 
現在日米合算で5000万万件超え

資金調達額は、

  • 2013年4.2億
  • 2014年36億
  • 2015年12億
  • 2016年38億
  • 2019年8月と11月合算で100億円

累計調達額は190億円に達しました。

トップはどういう人でしょうか。

代表取締役会長 共同 CEO 鈴木 健氏
1975年長野県生まれ  慶應義塾大学理工学部物理学科卒業
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了 専門分野は電子貨幣、地域通貨、複雑系の理論認知科学、情報社会学 著書は2冊 経産省認定の天才プログラマーとしての受賞歴もあります。

スタートアップ 成功と失敗

スタートアップの成功を考える前に、失敗の原因について考えてみます。

まず大きなものとしては資金不足、ニーズの消滅、仲間割れなど。
市場投入のタイミングが不適切だった、価格設定を見誤った、ライバルに出し抜かれた。
技術者の数が足りなかった、法的な問題をクリアできなかった、など。
マルチタスクで時間に追われ、起業家自身がやる気をなくしてしまうこともあるでしょう。
失敗の原因は様々です。

(失敗=廃業する企業の数と考えた場合、 中小企業庁が公表している『中小企業白書』に開業廃業率の推移と言う詳しいデータがあります。)

この中でもやはり一番の原因は資金の問題になると思います。

スタートアップの資金調達は 2012年以降、順調に増え続けています。
直近の例として2019年、マザースにおいて株式公開があったのは64社で、 平均時価総額は約147億、会社設立から上場までの平均年数は13年、代表的な企業ではSansan(株)、フリー(株)、(株) JMDC などが挙げられます。

増加要因としては、ベンチャーキャピタルや民間企業からの投資に加えて海外投資家やエンジェル投資家からの支援が増えたこと。 
官公庁の支援、例えば経済産業省による『 J スタートアップ支援』、特許庁による『知的アクセラレーションプログラム 』の開始。
クラウドファンディング普及してきたことも追い風になっています。

またサポートの新しい形として、投資家がハンズオンと呼ばれる様々な経営支援も行うようになりました。
具体的には技術者の採用支援、コンサルティング、PR等のマネージメントなど、早い段階から起業家の成長に応じてサポートをしていくというものです。

まとめ 

今回のコロナウイルス流行で日本がデジタル後進国である、ということが国内外にはっきりと認識されました。特に行政サービスがもっと効率的に行われるべきだ、とほとんどの方が思ったのではないでしょうか。

日本では2017年に『デジタル・ガバメント推進方針』が策定され 、住民の手続きから行政処理までを簡素化し、無駄のないシステムに変えようとしています。

日本そして世界のすべてに大きな転換が起きている今、多くのビジネスチャンスが生まれて来ています。
世の中にイノベーションを起こすスタートアップ起業の成功率は、これから必ず上昇していくでしょう。この記事を読んだあなたもぜひスタートアップにトライしてみて下さい。